STEAM教育とは、「社会で成功する子供に育てたい」と考えている保護者のかたに人気の教育方法です。
読み書きが中心となっているほかの教育方法にくらべて、手を動かすことが多いのが特徴。
幼児・小学生のときから学ぶことで、新しい発想をしてデザインして創りだすことができる、社会で成功する子供に育つでしょう。
本記事ではSTEAM教育の概要や学校での実例、なぜ推進されているかという理由について解説しています。
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目次
STEAM教育とは?概要と特徴
STEAM教育とは5つの言葉の頭をとって作られた造語です。
T:technology 技術
E:engineering 工学
A:art 芸術
M:mathematics 数学
STEAM教育は、2000年代にアメリカから広まった教育方法で、何もない所から創造する能力を育てる教育の概念です。
世の中の変化に柔軟に対応するのはもちろんのこと、こどもが自ら変化をつくり出してデザインしていくという芸術(アート)の観点が重要。
芸術(アート)には、絵画や写真など視覚的な芸術から、ダンスや音楽といった舞台芸術も含まれます。
また今までの教育方法は、理科は理科、算数は算数と言ったように別々の先生による独立した授業を受けてきていました。
しかしSTEAM教育では、算数で学んだことが理科の授業で生きてくる、というように相互関係になるように授業をしていきます。
その為、子供たちは「なぜ?」「どうして?」と好奇心や向上心が芽生えます。
それにより問題が起こった際にも、何が原因なのか、何ができるのか?と自然に考えるようになるでしょう。
こども自身が積極的に考えて動くことができるのが、このSTEAM教育の良いところですね。
STEAM教育とSTEM教育の違い
最初に始まった教育方法はSTEAM教育ではなくSTEM教育でした。
STEM教育は見てのとおり、Aが入っていません。
IT化社会には、理数系の教育が必要だと考えられていました。
しかし、ものづくりには科学や技術が必要なことはもちろんですが、柔軟な考え方や新しいものを創造する力や感性が必要ですね。
そこで取り入れられたのがA(art:芸術)の観点。
このAは、映画や音楽やダンスなどの芸術にくわえ、リベラルアーツ(一般教養)も含まれます。
つまり、哲学や文学といった分野も踏まえて、理数系と組み合わせていく教育が必要だというわけです。
以上の理由から、理数系成されていたSTEM教育から芸術の必要性が加わりSTEAM教育へと変化してきました。
STEAM教育の実例(小学校~大学まで幅広く取り入れられている)
STEAM教育が実際どのように教育現場で取り入れられているか、実例を紹介します。
STEAM教育の実例1:細胞の創作
- 科学:動物や植物など、生き物の細胞の構成について学ぶ
- 芸術:色を表現するために絵の具の扱いを学ぶ、立体的なものを作る方法を学ぶ
このように、科学(サイエンス)と芸術(アート)を組み合わせて、より相互分野の理解をふかめるとともに、想像力や想像力を働かせます。
STEAM教育の実例2:ロボカップによるダンス部門の新設
STEAM教育の実例としてよく取り上げられますが、ロボットカップにおいてダンス部門が2000年に新設されました。
- 技術、工学、数学:ロボットの制作やプログラミングする技術などが必要
- 芸術:ダンスの魅せ方としての動き方を取り入れる
STEAM教育の実例3:ボーカロイドのツールの進展
- 技術、工学、数学:人の声をデータとして取り込んで、合成する
- 芸術:ひとつの音楽として曲を作り上げる
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幼児や小学生の時からSTEAM教育を学ばせると良い理由とは
STEAM教育で身につく能力があるため
STEAM教育で身につく力は以下3つです。
- 好奇心や探求心
- 活用する力
- 読解力や対話力
身につく力1:好奇心や探求心
STEAM教育を行うことで、物に対して価値を見出す力や感性などが養われていきます。
価値を見出す力や感性が養われていくと、様々なことに対して興味や関心が生まれるでしょう。
興味や関心が生まれる事により、これはどうなんだろう?と自然に考えるようになります。
よって、物事に対する「好奇心」や「探求心」が身につきます。
身につく力2:活用する力
IT化が進みさらにAI化していく現代の中では、科学的な思考を身につけ、役立てるための力が必要です。
STEAM教育では、ひとつの教科にとどまらず別の教科で応用することができるようになるでしょう。
この教育方法を幼児・小学生のときから学ぶことで、習得した知識を役立てる、「活用する力」が身につきます。
身につく力3:読解力や対話力
様々な情報であふれかえっている現代では、どの情報が正確なのか読み解く力が必要です。
STEAM教育では、分野を超えた学習を行うことで、情報を判断するとともに得た情報を相手に正確に伝える対話力が身につきます。
このように、幼児や小学生の時から学ばせることで、社会的に今後役立つ「読解力」や「対話力」が身につくでしょう。
STEAM人材を目指すことができるため
STEAM教育を幼児・小学校のこどもに学ばせるもう一つの理由が、目指す人材があることです。
これもSTEAM教育と同様に、もともとはSTEM人材として考えられていたのが、A(アート:芸術)が加わったSTEAM人材として注目されるようになりました。
「STEAM人材」とは、人間らしさとテクノロジーの両面をうまく取り入れることのできる人材のこと。
このSTEAM人材には2つのポイントがあるので、説明していきます。
- 人間性があること
- 価値を創造できること
STEAM人材のポイント1:人間性があること
AI化が進んでいる現代ではテクノロジーが発達しても、アートを取り入れた創造的なアイディアは人間しか作れません。
そして作られたものが人間の為に役立っているかどうかが大切。
このように、テクノロジーだけに頼るのではなく「人間性」が大切なことがわかります。
STEAM人材のポイント2:価値を創造すること
型に決められた考え方をするのではなく、自由で柔軟な発想を持ち、行動することが大切です。
トライアンドエラーを繰り返して、例え失敗してもポジティブな考え方に変換してさまざまな価値を創造していきます。
まずチャレンジし⇒スピード感を持ってトライアンドエラーを繰り返し⇒アップデートを重ねながら精度を高めていく。
これが「価値創造」につながっていきます。
オバマ大統領が演説でSTEAM教育の重要性を広める
STEAM教育は、アメリカのオバマ前大統領が就任演説で取り上げたことで話題になりました。
科学や技術は国の将来のために必要であるため、プログラミングの知識や技術を学ぶことを呼びかけたのです。
STEAM教育を通してAIや科学技術を生かし、人間性があり、柔軟な思考で価値観を創造できる人材の育成を目標としました。
そうして、STEM教育からSTEAM教育へと変化を遂げ全世界へ広がっていったのです。
経済産業省・文部科学省もSTEAM教育を推進する理由
全世界で広まったSTEAM教育ですが、日本でも政府が推進しておりSTEAM教育が導入されています。
現代の日本ではAI化が進み、科学や技術がなくてはならない存在となっているのは皆さんもご存知でしょう。
その為、急速に発展する現代に適応して生き延びる人材を確保しなければなりません。
好奇心や探求心、読解力や問題解決能力などは、これからを生きていく為に必要な能力ですね。
これらを幼児期から学ぶことで社会に適応し、成功する子供に育つでしょう。
まとめ
理数系とアートを組み合わせた教育方法である、STEAM教育について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
幼児や小学校の段階からSTEAM教育を行うことで、社会に通用するための能力を育てることができます。
小さいうちからSTEAM教育を導入して、新しいアイディアを吸収しながら論理的に考える、といった能力を育ててあげたいですね。
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